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フライパンで蒸し料理!クッキングシートを使った基本から応用まで

フライパンで蒸し料理!クッキングシートを使った基本から応用まで
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「仕事で疲れて帰ってきた日、ヘルシーな食事がしたいけど、調理も後片付けも面倒…」そんな風に思うことはありませんか?

実は、フライパンとクッキングシートを使った蒸し料理は、そんな悩みを解決してくれる、まるで魔法のような調理法です。

でも、いざ試そうとすると、「具体的なやり方や蒸し時間は?」「包み蒸しって、包み方が難しそう…」といった疑問が次々と浮かび上がります。

さらに、クッキングシートがない時の対処法も知りたいところです。フライパンシートとの違いといった、道具に関する迷いも生まれるでしょう。

そもそも紙をフライパンに乗せても大丈夫か、という安全面も気になります。

この記事では、そうした一つひとつの疑問に丁寧にお答えします。基本的な使い方や絶品のレシピはもちろん、この調理法をさらに深く知るためにおすすめの本まで紹介。

便利さの裏側にある大切なルールもしっかり解説し、あなたがこの調理法を安全に、そして自信を持って楽しめるようになるための一冊です。

【重要】調理を始める前に必ずお読みください

この記事で紹介する「フライパンでのクッキングシート蒸し」は、多くのレシピサイトで紹介されている一般的な調理法です。

しかし、株式会社クレハをはじめとする一部の製品メーカーは、ガスコンロのフライパンでクッキングシートを使用することを「禁止」しています。

これは、使用方法を誤った際の火災などの事故を防ぐための、製造者としての安全を最優先した判断です。

この記事を参考に調理をされる場合は、お使いのクッキングシートの注意表示を必ずご確認してくだし。

そしてメーカーが禁止している使い方ではないかをご自身の責任でご判断の上、安全に十分配慮して行ってください。

この記事でわかること
  • フライパンとクッキングシートで作る蒸し料理の基本
  • 失敗しないための食材別レシピと蒸し時間
  • クッキングシートがない時の賢い代用方法
  • 安全な使い方とフライパンシートとの違い

フライパンとクッキングシートで作る、蒸し料理の基本

フライパンとクッキングシートで作る、蒸し料理の基本刃音録ーイメージ

この章では、まずこの調理法が持つ魅力と手軽さの秘密に触れ、誰でも失敗なく作れるための基本ステップから、仕上がりを格上げするテクニックまで丁寧にご案内します。

主菜から副菜まで、すぐに試せる具体的な献立も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

  • なぜ人気?時短・ヘルシー・片付け楽な3つの理由
  • 準備する道具と材料の選び方
  • 調理のやり方と失敗しない蒸し時間
  • 基本の包み蒸しの包み方を解説
  • 見た目も華やかな包み方の応用
  • 時短が叶う肉と魚のおすすめレシピ
  • ヘルシーな野菜の副菜レシピ

なぜ人気?時短・ヘルシー・片付け楽な3つの理由

なぜ人気?時短・ヘルシー・片付け楽な3つの理由刃音録ーイメージ

フライパンを使ったクッキングシート蒸しがこれほどまでに人気を集めているのは「時短」「ヘルシー」「片付けが楽」という三拍子が揃っているのがその理由です。

この手軽さと機能性を知れば、あなたの料理のレパートリーがさらに広がること間違いありません。

ここでは、3つの理由をそれぞれ解説します。

1.驚きの「時短」調理

クッキングシートで食材を個別に包むことで、味移りを気にすることなく主菜と副菜を一つのフライパンで同時に調理できます。

そのため、コンロは一つしか使用せずに複数の料理が約10分〜15分で完成するため、忙しい日々の食事作りに革命をもたらします。

2.油不要の「ヘルシー」調理

食材自身の水分と少量の調味料で蒸し上げるため、調理に油をほとんど、あるいは全く使う必要がありません。

食材本来の旨味を閉じ込めつつ、余分なカロリーを抑えられるため、健康を意識する方に最適な調理法です。

3.感動的な「片付けの楽さ」

調理後のフライパンは、クッキングシートのおかげでほとんど汚れません。食材の汁や油がフライパンにこびりつくことがないため、面倒な洗い物から解放されます。

シートを捨てるだけで片付けがほぼ完了するのは、大きな魅力と言えるでしょう。

準備する道具と材料の選び方

準備する道具と材料の選び方刃音録ーイメージ

クッキングシート蒸しを始めるにあたり、特別な調理器具を買い揃える必要はありません。ほとんどのご家庭にある基本的な道具だけで、誰でもすぐに挑戦できます。

フライパン

深さがあり、蓋がしっかりと閉まるものを選びましょう。26cm程度の一般的なサイズがあれば、主菜と副菜を同時に調理する際にも十分なスペースを確保できます。

蓋があることで熱と蒸気が効率的に循環し、食材をふっくらと蒸し上げられます。

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クッキングシート

幅30cmの市販されている一般的なロールタイプで十分です。調理する食材の大きさに合わせてカットして使います。一人分の包みを作る場合、30cm四方の正方形にカットすると、どのような包み方にも対応しやすく便利です。

その他

包丁やまな板、ボウルなど、普段の料理で使う基本的なものがあれば問題ありません。

フライパンの蓋がない場合は、サイズの合うお鍋の蓋や、アルミホイルをかぶせることでも代用できます。

ただし、蒸気が逃げすぎないように注意してください。

調理のやり方と失敗しない蒸し時間

調理のやり方と失敗しない蒸し時間刃音録ーイメージ

クッキングシート蒸しの調理手順は非常にシンプルです。

ただし、以下の手順はメーカーによっては推奨されていない使い方であることをご理解の上、ご自身の判断で安全に十分配慮して行ってください。

基本的な流れと、失敗しないための蒸し時間の目安を覚えれば、さまざまな料理に応用できます。

基本の調理手順(3ステップ)

1.準備と配置

まず、クッキングシートの中央に下ごしらえした食材を置きます。肉や魚を一番下に敷き、その上に野菜を乗せると、旨味が野菜に染み込みやすくなります。

最後に、調味料を全体に回しかけます。

2.包む

後述する「キャンディー包み」などの方法で、シートの口をしっかりと閉じます。

ここで隙間があると蒸気が漏れてしまい、うまく火が通らない原因になるため、丁寧に包むことが重要です。

3.蒸す

包んだシートをフライパンに並べ、水を注ぎます。水の量は、包みの底から約2cmの高さが目安です。

フライパンに蓋をして火にかけ、中火で加熱し、沸騰したら少し火を弱めて指定の時間蒸し上げます。

失敗しない蒸し時間の目安

蒸し時間は食材の厚みや量によって変わりますが、一般的な目安は以下の通りです。

蒸し時間の目安
  • 薄切り肉や魚の切り身: 7分〜10分
  • 鶏もも肉(一口大): 12分〜15分
  • 根菜類(薄切り): 10分〜12分
  • 葉物野菜: 3分〜5分
火が通ったか確認するコツ

鶏肉などの厚みのある食材は、一番厚い部分に竹串を刺し、透明な肉汁が出れば火が通っている証拠です。濁った汁が出る場合は、追加で1〜2分加熱してください。

基本の包み蒸しの包み方を解説

基本の包み蒸しの包み方を解説刃音録ーイメージ

クッキングシート蒸しの成功の鍵を握るのが「包み方」です。

ここでは、蒸気を逃さずかつ見た目もきれいに仕上げられる、最も基本的で簡単な「キャンディー包み」の方法を詳しく解説します。

キャンディー包みの手順

1.シートの中央に食材を配置
30cm四方にカットしたクッキングシートの中央に、準備した食材と調味料を乗せます。このとき、上下左右に十分な余白を残しておくのがポイントです。

2.上下を合わせて折り込む
シートの上下の端を食材の上でぴったりと合わせます。合わせた端を、手前に1cmほどの幅で2回、しっかりと折り込みます。これにより、上部からの蒸気の漏れを防ぎます。

3.両端をひねる
シートの左右の端を、キャンディーの包み紙のように、それぞれ反対方向にキュッと固くねじります。調理中に蒸気で緩まないよう、できるだけきつくひねるのが最大のコツです。

キャンディー包みのメリット
誰でも簡単にでき、密封性が高いため蒸し料理に最適です。見た目も可愛らしく、食卓にそのまま出しても喜ばれます。

見た目も華やかな包み方の応用

見た目も華やかな包み方の応用刃音録ーイメージ

基本のキャンディー包みをマスターしたら、次はおもてなしや特別な日の食卓を彩る、少し応用的な包み方にも挑戦してみましょう。

ここでは、フランス料理の伝統的な調理法「パピヨット」で使われる「ハート包み」を紹介します。

1.シートをハート型に準備

クッキングシートを長方形にカットし、半分に折ります。折り目を基点にして、コンパスで円を描くようにハサミで半円状にカット。

シートを開くと、きれいなハート型ができます。

2.片側に食材を乗せる

ハートの片側(折り目の近く)に、食材を盛り付けます。

このとき、シートの縁から2〜3cm内側に収まるように配置するのがポイントです。

3.縁を折り込んで閉じる

食材が乗っていない半分のシートをかぶせ、ハートの縁を合わせます。頂点の部分から、2cm程度の間隔で少しずつ、ずらしながら内側に折り込んでください。

縁に沿ってぐるりと一周続けると、隙間なく閉じられます。

4.最後の端をねじる

最後に残ったハートの下の尖った部分を、くるくると内側に折り込むか、きつくねじって封をします。

ハート包みは、お魚料理や特別な日のディナーにぴったりです。食べる直前に目の前で開ける演出も素敵ですよ。

参考:LION「鮭のパピヨット」

時短が叶う肉と魚のおすすめレシピ

時短が叶う肉と魚のおすすめレシピ刃音録ーイメージ

クッキングシート蒸しは、特に肉や魚料理でその真価を発揮します。パサつきがちな鶏むね肉はしっとりと、魚は臭みが取れてふっくらと仕上がります。

ここでは、誰でも簡単に作れて時短も叶う、定番のレシピを2つご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

豚バラ肉と白菜の重ね蒸し

材料(1人分)

  • 豚バラ薄切り肉:100g
  • 白菜:2〜3枚
  • ポン酢:大さじ2
  • ごま油:小さじ1
  • お好みで刻みネギ

作り方

  1. 白菜は食べやすい大きさに、豚バラ肉は長さを半分に切ります。
  2. クッキングシートに白菜と豚バラ肉を交互に重ねて乗せます。
  3. ポン酢とごま油を回しかけ、キャンディー包みでしっかりと閉じます。
  4. フライパンに水(約200ml)と包みを入れ、蓋をして中火で約10分蒸します。
  5. お皿に盛り付け、お好みで刻みネギを散らして完成です。

鮭のちゃんちゃん焼き風

材料(1人分)

  • 生鮭の切り身:1切れ
  • キャベツ:1〜2枚
  • 玉ねぎ:1/8個
  • 人参:少々
  • しめじ:1/4株
  • [A] 味噌:大さじ1
  • [A] 砂糖:小さじ1
  • [A] みりん:小さじ1
  • [A] 酒:小さじ1
  • バター:5g

作り方

  1. キャベツはざく切り、玉ねぎは薄切り、人参は短冊切りにします。しめじは石づきを取ってほぐします。[A]の調味料は混ぜ合わせておきます。
  2. クッキングシートに野菜を敷き、その上に鮭を乗せます。
  3. 混ぜ合わせた[A]を鮭の上に塗り、バターを乗せます。
  4. キャンディー包みで閉じ、フライパンで約12分蒸し焼きにしたら完成です。

ヘルシーな野菜の副菜レシピ

ヘルシーな野菜の副菜レシピ刃音録ーイメージ

クッキングシート蒸しは、野菜本来の甘みと栄養を逃さず、手軽に美味しい温野菜を作れるのも魅力です。

電子レンジよりも均一に熱が入り、しっとりと仕上がるのもうれしいポイント。ここでは、もう一品欲しいときに役立つ、簡単な副菜レシピをご紹介します。

さつまいものレモン煮

材料(1人分)

  • さつまいも:100g(約1/3本)
  • [A] 水:大さじ2
  • [A] 砂糖:大さじ1
  • [A] レモン汁:小さじ1/2
  • レモンの輪切り:1枚

作り方

  1. さつまいもは皮をよく洗い、1cm幅の輪切りにして水に短時間さらします。
  2. クッキングシートに水気を切ったさつまいもとレモンの輪切りを乗せます。
  3. [A]の材料をよく混ぜてから回しかけ、キャンディー包みで閉じます。
  4. フライパンに包みと水を入れ、蓋をして中火にかけます。沸騰後、弱めの中火で約12分、さつまいもが柔らかくなるまで蒸します。

さつまいもの代わりに、かぼちゃやじゃがいもでも美味しく作れます。その際は、加熱時間を調整してください。

フライパンとクッキングシートの蒸し料理、応用と安全な使い方

フライパンとクッキングシートの蒸し料理、応用と安全な使い方刃音録ーイメージ

この章では、調理中に起こりがちなトラブルへの対処法から迷いがちな道具選びの指針、そして安全に続けるための必須知識まで、知っておくと役立つ情報を網羅しています。

さらに、この調理法の奥深さを探求したい方への道しるべも示しました。

ここでの学びは、あなたの調理技術を確かなものにし、どのような場面でも迷わずレパートリーの一つとして活用できる自信を与えてくれます。

  • クッキングシートがないときの代用方法
  • フライパンシートとの違いは?
  • やってはダメ!安全上の注意点
  • もっと知りたい人におすすめの本
  • 水っぽくなる?焦げる?よくある失敗と解決策Q&A
  • 総まとめ:フライパン クッキングシート 蒸し

クッキングシートがないときの代用方法

クッキングシートがないときの代用方法刃音録ーイメージ

いざ作ろうと思ったときにクッキングシートがなかった、という経験はありませんか。そんなときでも、身近なもので代用が可能です。

ここでは、食材のくっつきを防ぎ、美味しく仕上げるための賢い代用テクニックを2つ紹介します。

1.葉物野菜を敷く

最もおすすめなのが、キャベツや白菜、レタスなどの葉物野菜をクッキングシートの代わりにフライパンの底に敷く方法です。

肉や魚などのメイン食材を野菜の上に乗せて蒸すことで、フライパンへのこびりつきを完全に防げます。

さらに、蒸し上がった野菜には上にある食材の旨味がたっぷりと染み込み、そのまま美味しい付け合わせとして食べられます。

洗い物が減るだけでなく、食材も無駄なく活用できる一石二鳥のアイデアです。

2.簡易的な蒸し器を作る

本格的な蒸し器がなくても、フライパンとお家にあるもので簡易的な蒸し環境を作れます

耐熱皿を使う方法

フライパンの底に、逆さにしたお椀やココットなどの小さな耐熱皿を置きます。

その上に、食材を乗せたお皿を置いて蒸してください。水が直接食材に触れないため、水っぽくなるのを防げます。

アルミホイルを丸める方法

アルミホイルを数cm大に丸めたものを3〜4個作り、フライパンの底に置きます。その上に食材を乗せたお皿を置くことで、高さを出して蒸すことが可能です

せいろなどを使わずフライパンで蒸し料理を作るより詳しい方法については、別の記事でも解説しています。

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フライパンシートとの違いは?

フライパンシートとの違いは?刃音録ーイメージ

調理用のシートにはさまざまな種類がありますが、特にオーブンで使うことが多い「クッキングシート」と、フライパンでの焼き物に使われる「フライパン用ホイル」は、材質と用途が大きく異なります。

製品メーカーの公式サイトでもそれぞれの用途は明確に区別されており、調理法に合わせて適切に使い分けることが重要です。(参照:旭化成ホームプロダクツ株式会社 よくあるご質問)

ここでは、それぞれの特徴を比較表にまとめました。

製品名 主な特徴 向いている調理法 注意点
クッキングシート
  • シリコーン樹脂加工された紙
  • 両面がツルツルしており蒸気は通すが油や汁は通しにくい
  • オーブン料理
  • 蒸し料理
  • 落し蓋
  • お菓子の型紙
  • 熱源に直接触れると燃える危険がある
  • フライパンでの焼き物には不向きな製品が多い
フライパンシート
  • シリコーン樹脂加工された紙やアルミホイル
  • 片面または両面にエンボス加工が施されていることが多い
  • フライパンでの焼き魚・肉料理・ホットケーキなど
  • 直火は厳禁
  • オーブンでの使用可否は製品によるためパッケージの確認が必要

簡単に言うと、クッキングシートは「オーブン・蒸し料理」、フライパンシートは「フライパンでの焼き物」と覚えておくとわかりやすいです。

今回のような蒸し料理には、クッキングシートを選んでください。

やってはダメ!安全上の注意点

やってはダメ!安全上の注意点刃音録ーイメージ

この調理法を実践する上で、最も重要なのが安全性の理解です。便利さの裏側にあるリスクと、守るべきルールを正しく知ってください。

【最重要】メーカーによる「フライパンでの使用禁止」の警告

まず知るべき最も重要な点は、株式会社クレハ(キチントさん)のように、一部のメーカーはガスコンロのフライパンでクッキングシートを使用すること自体を明確に「禁止」しているという事実です。

これは、消費者が誤ってシートをはみ出させたり、空焚きしたりするなどの誤使用による火災事故を防ぐため、安全を第一に考えたメーカーとしての公式な見解です。

調理を行う前に、必ずお使いの製品のパッケージに記載されている注意書きを確認してください。

レシピサイト等が紹介する「条件付きでの使用」とは

一方で、多くのレシピではフライパンでの使用が紹介されています。これは「必ず水を入れ、蒸気で調理する(蒸す)」という厳格な条件を守ることが前提です。

水の沸点は100℃のため、フライパンの中に水がある限り、鍋の中はシートの耐熱温度(250℃など)を大幅に下回る100℃前後に保たれ、理論上は安全とされています。

しかし、水を入れない状態でクッキングシートが直接フライパンに直接触れた瞬間に、危険性が一気に高まります。

絶対に避けるべき危険な状態:「空焚き」と「直火」

空焚き

調理中に水がすべて蒸発すると、フライパンの温度が急上昇し、シートの耐熱温度を超えて発火する危険があります。これが最も危険な状態です。

直火

シートの端がフライパンからはみ出したり、蓋の隙間から飛び出したりして、コンロの炎に直接触れると、紙であるため即座に燃え上がります。

これらのリスクを総合的に判断し、メーカーが「禁止」としている点を十分に理解した上で、調理を行う必要があります。

※フライパンの火加減と実際の温度の関係を正しく理解しておくと、より安全に調理を進めることができます。

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もっと知りたい人におすすめの本

もっと知りたい人におすすめの本刃音録ーイメージ

この記事でフライパン蒸しの魅力に気づき、さらに多様なレシピやテクニックを探求したくなった方もいるかもしれません。

ここでは、あなたの料理の世界をさらに広げてくれる、おすすめの関連書籍を4冊ご紹介します。

1.『フライパンで4品一度に10分で完成! 包んで蒸すだけレシピ』

人気インスタグラマーのおかこ氏による一冊。一つのフライパンで主菜1品と副菜3品を同時に完成させる「ほったらかし調理」のレシピが満載です。

忙しい毎日の食事作りやお弁当作りの強い味方になります。

2.『蒸し料理は、フライパンで』

料理研究家の山本りい子氏が、せいろを使わずにフライパンだけで本格的な蒸し料理を作る方法を解説しています。

しっとりジューシーな仕上がりを実現するプロの技術が詰まっています。

3.『鍋、フライパンで 蒸し料理大全』

料理研究家で管理栄養士の岩﨑啓子氏による、家庭にある調理器具を活用した蒸し料理の総合レシピ集です。

定番のおかずから点心、デザートまで、幅広いジャンルのレシピとタレのバリエーションが魅力です。

水っぽくなる?焦げる?よくある失敗と解決策Q&A

水っぽくなる?焦げる?よくある失敗と解決策Q&A刃音録ーイメージ

手軽な調理法だからこそ、ちょっとしたコツを知らないと「なんだか水っぽい」「底が焦げてしまった」といった失敗につながることがあります。

ここでは、よくある失敗の原因とその解決策をQ&A形式で解説します。

Q1.出来上がりが水っぽくなってしまいます。

A. フライパンに入れる水の量が多すぎるか、火加減が弱すぎる可能性があります。

フライパンに入れる水は、包みの底から2cm程度の高さが最適です。多すぎると蒸気が過剰になり、水っぽさの原因になります。

また、火加減が弱すぎると温度が上がらず、食材から出た水分が蒸発しきれずに溜まってしまいます。

適度な火加減(中火〜弱めの中火)で、短時間で蒸し上げることを意識しましょう。

Q2. シートの底が焦げてしまいました。

A. 調理中に水がなくなり、空焚き状態になったのが原因です。

前述の通り、空焚きは焦げ付きだけでなく、発火の危険もあるため最も避けたい失敗です。とくに根菜など、加熱時間が長くなる食材を調理する際は注意が必要です。

途中で蓋を開けて水量を確認し、少なくなっていたら必ずお湯を足してください(冷水を加えるとフライパンの温度が下がるため)。

Q3. 肉や魚に火が通っていませんでした。

A. 食材の厚みに対して加熱時間が不足しているか、包みが緩くて蒸気が漏れていることが考えられます。

鶏肉や厚切りの魚など、火が通りにくい食材は、レシピの時間よりも少し長めに加熱するか、小さめにカットする工夫が必要です。

また、包みが緩いと熱い蒸気が内部にこもらず、効率的に加熱できません。キャンディー包みの両端をきつくねじるなど、密封性を高めることが重要です。

総まとめ:フライパン クッキングシート 蒸し

総まとめ:フライパン クッキングシート 蒸し刃音録ーイメージ

フライパンでのクッキングシート蒸しは、時短・ヘルシーさが魅力ですが、メーカーによっては使用が禁止されているなど、安全な利用には正しい知識が必須です。

本記事ではその基本手順から応用レシピ、いざという時の代用案、そして最も重要な安全上の注意点までを網羅的に解説しました。

正しい知識を身につけ、安全で豊かなクッキングライフをお楽しみください。

  • フライパン蒸しは時短、ヘルシー、片付けが楽な調理法
  • 必要な道具は蓋付きのフライパンとクッキングシートだけ
  • シートで個別に包めば主菜と副菜の同時調理が可能
  • 水の量は包みの底から2cmが目安
  • 基本の包み方は密封性の高いキャンディー包みがおすすめ
  • おもてなしには見た目が華やかなハート包みも活用できる
  • 肉や魚はふっくらジューシーに仕上がる
  • 野菜は栄養を逃さず本来の甘みを引き出せる
  • シートがないときはキャベツなどの葉物野菜で代用できる
  • クッキングシートは蒸し料理、フライパンシートは焼き物用
  • 安全のため空焚きは絶対にしない
  • シートの端が直火に触れないよう注意する
  • 水っぽくなる原因は水の入れすぎや弱火での長時間調理
  • 焦げ付きの原因は調理中の水切れによる空焚き
  • 火が通らない場合は加熱時間を延ばすか包み方を見直す