オートクッカービストロで唐揚げが作れると聞くと、カリッとした唐揚げが自動でできると思いますよね。
実際には、ビストロが得意なのはたっぷりの油へ沈める揚げ物ではなく、少量の油を使う「揚げ焼き」です。
私はオートクッカービストロ NF-AC1000を約1年間、週3〜4回使い、唐揚げも何度か作りました。
その経験から、使う油の量と片付けの手間を減らしたい人には合いますが、ジューシーでサクサクした唐揚げを最優先する人には物足りない、というのが本音です。
この記事では、唐揚げの仕上がりや揚げ物に使える範囲といった、ビストロの揚げ焼き機能を使う前に知っておきたいポイントについて解説します。
- ビストロでできる揚げ焼きの範囲
- 実際の食感と残る手間
- 公式唐揚げの条件と安全な作り方
- ほかに作れる料理の範囲
揚げ焼きはできる
オートクッカービストロ NF-AC1000とNF-AC700では、少量の油を使う揚げ焼きができます。
ただし、一般的な揚げ物と同じように使えるわけではありません。
安全に使うためにも、入れられる油の量や作れる料理の範囲、レシピの選び方を押さえておきましょう。
揚げ焼きは少量の油で調理する
揚げ焼きは少量の油で調理する
ビストロで大量の油を加熱する揚げ物はできません。パナソニックの公式FAQでは、大量の油を使うと発火のおそれがあるため禁止されています。
一方、ビストロの揚げ焼きは、少量の油を使って調理する自動メニューです。作るときは、対応するレシピに従い、指定された油・材料・分量を守りましょう。
天ぷらやコロッケ、たっぷりの油で揚げる一般的なフライは、ビストロではなく揚げ鍋などを使って調理しましょう。
揚げ焼きでも油を使うため、調理後にふたを開けるときは油はねに注意してください。
対応レシピから選ぶ
キッチンポケットアプリまたはパナソニック公式の揚げ焼き一覧から、作りたい料理に対応するレシピを選びます。
揚げ焼きは、料理ごとに材料の重量や油の量、入れる順番などが決まっているため、似た料理でも同じ条件で作れるとは限りません。
たとえば唐揚げでも、片栗粉を使う「ビストロジューシーから揚げ」と、唐揚げ粉を使うメニューでは材料の配合や工程が異なります。
ポテトも、生のじゃがいもと冷凍品ではレシピが分かれています。
作りたい料理に近いメニューを自己流で選ぶのではなく、対応機種と食材に合ったレシピがあるかを確認してから調理しましょう。
実際に作った唐揚げの仕上がり
ビストロで作る唐揚げは、たっぷりの油で揚げたものとは衣の食感や作る手間が違います。
私は何度か作る中で、衣のしっとり感だけでなく、肉のやわらかさや油の量、後片付けにも違いを感じました。
実際の仕上がりを、作って分かったこととあわせて紹介します。
衣はしっとりしやすい
私はレシピに沿って唐揚げを何度か作りました。鶏肉の水分をキッチンペーパーで拭き、材料の量や調理時間も変えていません。
衣は家庭で揚げ焼きした唐揚げらしい色で、専門店のような均一な揚げ色ではありませんでした。

噛んでも「カリッ」という音はせず、衣はしんなりしています。
ただし、油と水分でべちゃっとした状態ではありません。肉はやわらかく、十分おいしいと感じました。
わが家の6歳と7歳の子どもは、唐揚げが大好きです。それでも、ビストロで作った唐揚げには、普段の唐揚げほど食いつきませんでした。
一般的な唐揚げより衣がやわらかく仕上がることは、パナソニックのレシピにも記載されています。サクサクした衣を期待すると、味以前に食感の違いが気になるでしょう。
肉はやわらかく仕上がる
衣の好みとは別に、肉がパサつかず、やわらかく仕上がった点は良かったところです。少量の油で肉を自動的に動かしながら加熱するため、自分で何度も返す作業はありません。
もも肉の脂と水分を感じる、やわらかな仕上がりでした。私はむね肉やささみでは作っていませんが、レシピではどちらも使えます。
使う部位によって仕上がりは変わるようなので、記載された切り方や分量を確認してください。
油の量と片付けの手間は減る
ビストロで唐揚げ(揚げ焼き)を作ると、油をたっぷり張った揚げ鍋で作るときより、使う油を減らせます。
たっぷりの揚げ油を冷ましてこし、保存する作業もありません。コンロで揚がり具合を見続けなくてよい点も、平日には助かります。
ただし、片付けがゼロになるわけではありません。私が使っているNF-AC1000では、内なべ・羽根・内ふたなどは手洗いが必要です。
私が唐揚げを作ったときは、手入れできる温度まで冷ましてから内なべに水を張り、中性洗剤を入れて少し置きました。
その後に洗うと片栗粉と油の汚れはすぐに落ち、内なべの表面はつるつるに戻りました。食洗機は使えませんが、衣がこびり付いて苦労したことはありません。

内なべや羽根、内ふたの詳しい洗い方は、ビストロの手入れの記事にまとめています。
唐揚げは、揚げ鍋で作った方がおいしいとは思います。ただ、私は唐揚げに強いこだわりがないので、自宅で作るならビストロで十分です。
唐揚げを作る前に知っておきたいこと
「ビストロジューシーから揚げ」は、肉の量だけ合わせれば作れるメニューではありません。肉の大きさや水分、油と片栗粉の量、内なべへ入れる順番まで決まっています。
仕上がりだけでなく油はねにも関わるため、調理前から取り出しまでの手順を確認しておきましょう。
| 項目 | レシピ記載の目安 | 確認すること |
|---|---|---|
| 鶏肉 | もも肉250g | 水分をよく拭く |
| 大きさ | 約4cm・1切れ約30g | 極端な大小を混ぜない |
| 油 | 内なべ用大さじ3・下味用小さじ1 | 用途別に指定量を量る |
| 衣 | 片栗粉50g | 小麦粉へ置き換えない |
| 時間 | 約20分 | 延長でふたを閉める前に内ふたの水分を拭く |
| 開け方 | ゆっくり開ける | 油はねが続く間は、ふたを開けたまま唐揚げを取り出さずに待つ |
肉の水分を拭く
調理中に衣がはがれてしまうのをふせぐため、キッチンペーパーで鶏肉の水分をしっかり拭き取ってから下味を付けます。
肉は約4cm、1切れ約30gを目安に切り、レシピどおりの分量を量ります。下味をもみ込んだ後は漬け置きせず、できるだけすぐに調理を始めましょう。
下味後は順番どおりに入れる
肉へ下味の調味料をもみ込んだら、漬け置きせず、できるだけすぐに調理を始めます。
内なべに羽根を取り付け、内なべ用の油、片栗粉、下味を付けた肉の順に入れます。片栗粉はなべ底へ均等に広げてください。

片栗粉50gは、実際に量ると「こんなに入れるの?」と思うくらい多めです。
ただ、ここは減らさず、レシピどおりに入れます。量を変えると衣の付き方も変わってしまいますよ。
小麦粉への置き換えもできません。パナソニックは、たんぱく質が含まれるため代用できないとしています。
初めて作るときは目分量にせず、スケールで50gきっちり量るのが確実です。
内なべを本体へセットしてふたを閉め、キッチンポケットアプリの「ビストロジューシーから揚げ」を本体へ送信し、受信後にSTARTを押します。
接続や送信の設定が必要な場合は、ビストロのアプリ連携・Wi-Fi設定を確認してください。
取り出しと追加加熱の注意
終了後は、油はねに注意しながらふたをゆっくり開けます。油がはねている場合は、ふたを開けたまま、油はねが収まるまで唐揚げを取り出さずに待ってください。
衣の食感に合わせて加熱を延長する場合は、水滴が内なべへ落ちて油がはねないよう、ふたを閉める前に内ふたの水分を拭き取ります。
カリッとしないからといって、後から油を大量に足したり、別の加熱コースへ変えたりしてはいけませんよ。
仕上がりが好みに合わないと分かったら、次回はフライパンや揚げ鍋を選んだ方がいいでしょう。
フライパンとの使い分け
ビストロは調理中に手が空きやすく、フライパンは焼き色や食感を自分で調整しやすいです。
私は、手間を減らしたい日はビストロ、衣の食感や量を優先したい日はフライパンや揚げ鍋を選んでいます。
実際にどんな場面で使い分けているのかを紹介します。
ビストロ向きの日
コンロにつきっきりになれない日、油はねを減らしたい日、250g程度の少量を作る日にはビストロが向きます。
ビストロが調理している約20分の間に、私は汁物を作り、付け合わせのキャベツを刻んでいます。
肉を返す作業がないため、その間にほかの料理も並行して作れます。
公式量の250gは、私と妻、6歳と7歳の子どもの4人でちょうどよい量でした。ただし、私は揚げ物を控えているため、この量で足りています。
唐揚げが好きな大人がしっかり食べる家庭では、主菜として物足りない可能性があります。
また、小さな子どもがいると、コンロでたっぷりの油を熱している間は、近づかないか気を使うもの。
ビストロなら大量の油を使わないので、揚げ油を見ながら子どもの動きにも気を配る、という心配がありません。
ただし、本体から高温の蒸気が出て、終了後の内なべと油も熱いので、調理家電そのものを子どもの手が届かない場所へ置く必要があります。
フライパン向きの日
衣の色を見て、音を聞きながらカリッと仕上げたい日、家族4人分を一度に多く作りたい日、数種類の具材を続けて揚げたい日はフライパンや揚げ鍋が向きます。
焼き色や揚がり具合を見ながら調整できるので、サクサクした衣に仕上げたい日はフライパンや揚げ鍋の方が向いています。
揚げ焼きの仕上がりが好みに合わなくても、ビストロ自体は煮込みや炒め物、スープづくりに使えますよ。
ビストロ全体の得意・不得意は、オートクッカービストロの使用レビューにまとめています。
ほかの揚げ物の可否
唐揚げが作れても、ほかの揚げ物まで同じように作れるわけではありません。
ポテトは揚げ焼きに対応していますが、コロッケはたね作りまで。一般的な天ぷらのように油へ沈めて揚げる調理はできません。
料理によって、ビストロでできるところが違います。
フライドポテトは生・冷凍どちらも作れる
フライドポテトは、生のじゃがいもと冷凍品のどちらにも揚げ焼きレシピがあります。ただし、同じポテトでも作り方は同じではありません。
- 生のじゃがいもは250gにサラダ油大さじ3を使い、2〜3cmの乱切りにして水気を拭いてから調理します。調理時間の目安は約20分です。
- 冷凍フライドポテトは250gにサラダ油大さじ2で、目安は約15分。付着した霜を落とし、くっついているものはばらしてから入れます。
- 細すぎるポテトは崩れやすいため、200gに減らすよう案内されています。
生か冷凍かだけでなく、太さによっても条件が変わるので、手元のポテトに合うレシピを選びましょう。
コロッケはたね作りに対応
公式にはコロッケのたねのレシピがあります。たね作りまではビストロでできますが、成形や衣付け、揚げる仕上げまで自動で終わるメニューではありません。
ビストロでできるのは、たね作りまでです。その後の成形、衣付け、揚げる作業は自分で行います。
初めて唐揚げを作るときのポイント
初めて作るときは、公式レシピを見ながら材料を一つずつ量り、準備ができてから調理を始めます。

初めて作るときは、次の内容をメモしておくと、次回と比べやすくなります。
- 鶏肉の種類
- 鶏肉の重量
- 切り分けた肉の数
- 下味を付けた時刻
- 片栗粉の量
- 油の量
次も同じ手間で作りたいか判断できるように、完成後は衣の食感や肉の仕上がり、家族の感想、洗うのにかかった時間もメモしておくといいですよ。
KitchenPocketにはレシピごとにメモを残せるので、次に作るときの振り返りにも使えます。
揚げ焼きのよくある質問
揚げ焼きを使う前は、「普通の揚げ物もできるのか」「唐揚げはどんな仕上がりになるのか」など、気になることがいくつか出てきます。
ここでは、ビストロの揚げ焼きでよく迷いやすいポイントをまとめました。
Q1. ビストロで普通の揚げ物はできますか?
A. 大量の油へ材料を沈める揚げ物はできません。公式レシピに対応した少量油の揚げ焼きを行います。内なべへ揚げ油を満たすと発火のおそれがあるため禁止です。
Q2. 唐揚げはカリカリに仕上がりますか?
A. たっぷりの油で揚げた唐揚げと比べると、ビストロの唐揚げは衣がやわらかく、しっとりしやすい仕上がりです。
Q3. 唐揚げはどのくらいの油を使いますか?
A. 公式のビストロジューシーから揚げは、鶏もも肉250gに、内なべ用の油大さじ3、下味用の油小さじ1を使います。別の唐揚げメニューは条件が異なるため、選んだレシピどおりに量ってください。
揚げ焼きの仕上がりと手間で選ぶ
オートクッカービストロの揚げ焼きは、少量の油で唐揚げやポテトを作れ、火の番や揚げ油の後始末を減らせるのが魅力です。
一方、唐揚げの衣はサクサクよりしっとり寄り。私は自宅で作るなら十分おいしいと感じましたが、衣の食感を優先する日は揚げ鍋を選びます。
まずは対応レシピを確認して、好みの仕上がりか一度試してみてください。

